年齢とともに髪が細くなり、全体的にボリュームダウンしてしまう薄毛の悩み。鏡を見るたびにため息をついている方も多いのではないでしょうか。この現象の多くは、髪の内部にあるタンパク質が流出し、空洞化してしまうことや、キューティクルが剥がれて強度が低下することに起因しています。失われたハリとコシを取り戻すためには、ただ表面をコーティングして手触りを良くするだけのトリートメントでは不十分です。髪の構造そのものにアプローチし、内部から補強してくれる成分が配合されたトリートメントを選ぶことが、薄毛対策における最重要課題となります。まず注目したい成分がケラチンです。髪の毛の約八割から九割はケラチンというタンパク質で構成されています。つまり、ケラチンは髪の骨格そのものと言っても過言ではありません。加水分解ケラチンなどが配合されたトリートメントを使用することで、髪の傷んだ部分にケラチンを補充し、内部密度を高めることができます。中身が詰まった髪は当然太くなり、根元からの立ち上がりも良くなります。特に羊毛由来のケラチンや、より浸透性の高いフェザーケラチンなどが含まれている製品は、痩せた髪に弾力を与える効果が高いとされています。次に、薄毛や白髪に悩む世代に特にお勧めしたいのがヘマチンという成分です。ヘマチンは血液中のヘモグロビンを電気分解して作られる成分で、髪の主成分であるケラチンと強力に結合する性質を持っています。トリートメントとして髪に塗布すると、瞬時にケラチンと結びつき、髪を擬似的に修復して太く丈夫にしてくれます。また、ヘマチンには残留アルカリを除去する作用や、抗酸化作用、さらにはメラニン色素の生成を助ける働きもあると言われており、カラーリングやパーマを繰り返して傷んだ薄毛ヘアのケアにはうってつけの万能成分です。黒っぽい色をしたトリートメント剤にはこのヘマチンが高濃度で配合されていることが多いので、選ぶ際の目安にすると良いでしょう。その他にも、パンテノール(プロビタミンB5)は、髪の生成を助け、保湿効果とともにハリやコシを与える成分として知られています。また、γ-ドコサラクトン(エルカラクトン)は、ドライヤーの熱に反応して髪のアミノ酸と結合し、キューティクルを整えてうねりや広がりを抑えつつ強度を増すヒートリペア成分です。
ハリとコシを取り戻すための成分選びの重要性